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つりがね草

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トゥルークリーチャーズの撃退隊

リクエスト物
時間を限って書いたので書きっぱなしで本当にごめんなさい。
後で直します。
==========

『フレディさん!フレディさん!!』
「ん・・・・・・キュウビ?」
家の片隅、庭の端っこ、眼の届かないところ――
そこでスヤスヤと気持ちよく寝ていたフレディは、
なにやら急いでやってきた様子のキュウビに起こされました。

「どうしたのこんな夜中に・・・・・・」
眠い目を鼻で器用にこすりながら、フレディはゆっくりと立ち上がり伸びをします。
辺りはまっくら、家の電気は一つも点いていない様子――
頭の上には星が輝いていて、辺りも静か。
まごう事無き夜です。

『どうしたの?じゃないです!大変なんです!』
「だから何が・・・・・・」
『ドロボウです!』
「・・・・・・ドロボウ!?」



暗闇にひそめられる二人組の男の声。
ひとりはのっぽ、ひとりはチビ。
「こんな大きな家にはどんなお宝が眠ってるんだろうなぁ、なぁアニキ?」
「無駄口喋ってねぇで周りよく見ろ!」
ノッポがのんきなことを言って、チビの方に怒られます。
「だってよう、久々の上客だぜ?」
「ヘヘ・・・・・・まぁな、腕がなるぜ」
二人は通行人のふりをして、こそこそと家の前の道を何度も行ったり来たりしています。
「誰も来ないな、よし、行くか・・・!」
「ヒュゥ!」
「慎重に行けよ?」



「番号!1!」
「にー!」
『さん!』
「4」「5」「6!」
「「「総員6名です!!!」」」
フレディにキュウビ、家の中から呼び出されたオコジョにカエル。
天使家にお世話になっているアニマルたちが勢ぞろいしていました。

「現状報告!」
『怪しい動きをする二人組の気配を感じたので皆さんを緊急招集しました。
現在は門を突破して庭をぐるりと探るように移動中です!』
「まだ家の中には侵入してないの?」
『はい、でも時間の問題かと・・・・・・』
「みんな一緒にドロボウを撃退する方法を考えよう!」
フレディが進行役となって首脳会議を進めます。


けれども、なかなか良い案が出てきません。
キュウビ以外は下手に近づいたら命が危ないかもしれないのです。
だからといって、キュウビだけでも――悪人じゃなく、悪霊ならまだしも――追い返す上手い手段を持っていません。
無駄に時間が進むばかり、時間はあまり、ありません。
「うーん・・・・・・」
みんな眠い頭をフル回転させているのです。
良い案が浮かばないのも仕方ないかもしれません。
でも、早くしないとみんな優しい、大好きな家族を危険な目にあわせてしまいます。

「みんなで何か力を合わせれば・・・・・・」

誰かが呟いたその言葉。
それを引き金に、ピコン!と、三つのひらめき豆電球がオコジョ達の頭の上に現れます。
「そうだ」「そうだそうだ!」「あれは良いかも!」
『なにかいい案が浮かんだ?』
「今日」「ユキちゃんが」「こんな話を読んでたんだけど……」

……
――……
――――……

『なるほど、それはいいアイディア!』
「僕らでもおんなじ様にやれば……」
「「ドロボウをやっつけられる!」」
にわかにみんなが活気付きます。
「じゃあみんな、これで行くよ?」
みんなは力強く頷くと、一斉に駆け出します。



「当然鍵は・・・・・・かかってるな。鍵は大事だよなぁ?」
「こんな大きな家だ、しっかりセキュリティー入れてるだろうよ」
「でもそれをくぐり抜けるのが?」
「「俺たちプロだ!」」
「クヒヒッ」
決め台詞のようなものを言って、二人は小さく笑い合います。
「さぁて仕事に取り掛かるかな――」
ノッポは持っていたカバンを漁り始めます。
「・・・・・・あれ?どこにやったかな?」
「はやくしろよ!」
「慌てんなって、こういうのはじっくりやったほうが、ほら――」



「みんな準備はいい?」
フレディが最後の確認をします。
ドロボウ達が侵入しようとしている場所のすぐ近く、家の影。
そこにみんなは勢ぞろいしていました。
「邪魔者な」「あいつらを」「さっさと」
「「「追い払うんだ!」」」
オコジョはフレディの頭に乗っかって、横に三匹並んで、
「オッケー、やろう!」
カエルはそのオコジョ列の前方に、フレディの頭に一緒に乗っています。
『チャンスは今です!』
キュウビはみんなのすぐ上、空中にふわふわっと浮いていました。

みんなが一箇所に集まるフォーメーション。
オコジョ達が聞いた、綿雪が読んでいた本に書かれていた方法――
そう、これからみんなでドロボウ達を脅かしてやるのです!

カエルは大きく頬をふくらませて、体全体が揺れるほどに喉を鳴らします。
「ゲロロ!ゲロロ!」

キュウビは喉の奥から声を出し、相手を畏怖させる遠吠えを披露します。
『ココーン!ケーン!』

オコジョ達はトリオで鳴き声を上げ、調和増幅させます。
「キィ!」「キィ!」「キィィ!!」

フレディは大きく大きく息を吸い込むと、息の限り、思いっきり声を張り上げました。



「ぱおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!」




その瞬間、二人は驚いて一メートルは飛び上がったかもしれません。
「な、なんだなんだ!」
「急に何だってんだ!?」
「はっ!ちっ、ヤバイぞぼさっとしてねぇでズラかれ!」
「え?なんでだよせっかくここまで――」
「馬鹿!セキュリティに引っかかったんだよ!喋ってねぇで足動かせ!」
「なんだよ、俺何もしてねぇよ!?」
逃げ足だけは一級品。
二人はあっという間に家の敷地から飛び出して、暗闇の中に逃げていきました。

それからほんの少しして、家のいろんな部屋の電気が点き始めます。
フレディの大きすぎる鳴き声でみんな起きてきてしまったのです。

「なに?今の声――」
「象の声のような・・・・・・」
「何!?そんなの認めないわよ!」
年の大きいお姉ちゃん達がリビングに集まり始めます。
「んぅ・・・・・・」
そんな中、カーテンが開いて虹子が姿を表しました。
パジャマ姿の虹子は眠そうな顔をしてあたりを見回し――こちらに視線を合わせます。
「あっ、虹子ちゃん!聞いて、さっき――」
「・・・・・・フレディ夜は静かにしなきゃだめ!」
「――はい・・・」
「おやすみなさい・・・・・・」
虹子はカーテンの向こう側へ帰っていってしまいました。

褒めてもらえると思ったフレディはがっくり肩を落とします。
「うう、頑張ったのに・・・・・・」
「まあまあ」
『仕方が無いですよ』
「まあ、いいんですけどね・・・・・・」

「じゃあみんなお疲れ様でした」
「「「おやすみなさーい!」」」
『おやすみなさいです』
一仕事終えてみんなが元居た場所へと散らばっていきます。

その一部始終を見ていた影がひとつ――
「ふむ・・・・・・いい実験台がやってきてくれたと思ったんだがな?感謝するといい――」
霙が開けっ放しになっている門戸を眺めながらそんな事をつぶやきます。
「私たちの家族に助けられたんだからな――さて、寝直すとしよう――」


――こうして天使家の平和は、日々守られています。

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